排尿日誌が医師に示すものは5つです。昼と夜、どれくらいの回数行くか。1回にどれだけ出るか。尿のうちどれだけが夜につくられるか。何をいつ飲んだか。そして記録がどれだけ埋まっているか。そのどれについても、このページは「いくつであるべきか」を書きませんし、排尿日誌の結果を解釈もしません。読むのは、あなたの経過を知っている医師の仕事です。排尿日誌が何のためにあるかといえば、この5つを医師の前に置くためです。この記事では医師が見るところを説明します。書き込みながら、用紙のどの欄にも意味が見えているように。
排尿日誌は何のためにあるのか
International Continence Society は、日誌が組み立てられている用語を定めています。昼間頻尿、夜間頻尿、1回排尿量、そしてそれらを記録する頻度・尿量記録です。1 この記録についての研究は、繰り返し読まれる少数の項目に落ち着きました。昼と夜それぞれの排尿回数、1回ごとの尿量、最大の尿量、そして24時間の合計です。2 診療ガイドラインは、その日誌を求めるよう医師に指示します。European Association of Urology は男性の下部尿路症状、とくに夜間頻尿の評価で3日以上の排尿日誌を勧め、3 NICE は尿失禁で受診した女性に日誌を求め、4 米国の過活動膀胱ガイドラインも評価に含めています。5
1. 行く回数——昼と夜を分けて
最初に数えるのは24時間の回数です。次に、そしてしばしばこちらのほうが大切なのが、そのうち何回が夜だったかです。International Continence Society は夜間頻尿を、排尿のために夜に目を覚ますこと、その前後に睡眠があることと定義しています。1,6,7 どの日誌も就寝時刻と起床時刻を尋ねるのはそのためです。この2つの時刻がないと、夜の排尿を昼から切り分けられず、日誌の存在理由の半分が消えます。
計れなかった排尿も、ここでは同じ1回として数えます。時刻の付いたチェックはこの目的には完全な記録です。行がないことは、そうではありません。
2. 1回にどれだけ出るか
計った尿量はそれぞれ単独でも医師に何かを伝えますし、合わせるとさらに2つの数字になります。日誌の期間でいちばん多かった量と、いちばん少ない量との開きです。2 少ない量が続くのと多い量が続くのとは別々に読まれ、どちらも、医師があなたについて知っている他のすべてと並べて読まれます。計量カップや採尿容器があって初めて書けるのがこの欄です。実際のやり方は自宅で尿量を計る方法にあります。
3. 夜につくられる尿の量
夜の尿量は別に合計します。ICS の定義では、夜間尿量には朝起きてからの最初の排尿が含まれます。その尿は夜のあいだにつくられたものだからで、排尿そのものは目覚めた後に起きていてもです。6,7 夜間尿量と24時間尿量から、夜につくられた割合を計算し、時刻からは最初の排尿までどれだけ眠れたかが分かります。8 これは計算であって、判定ではありません。数字はあなたの年齢、睡眠、病歴と照らし合わされ、どのしきい値を当てるかは医師の領分です。
4. 何をいつ飲んだか
飲んだ側は合計よりも配分で読まれます。1日のなかで飲み物がどう散らばっているか、それが何だったか、そして晩がどう見えるか。診療の用紙が飲み物の種類を尋ねるのも同じ理由です。1 医師が見ているのは、入ったものと出たものが時間の上で噛み合うかどうかです。これはあなたの記録についての問いであって、習慣への評価ではありません。
5. 書き添え——尿意、漏れ、パッド
用紙に尿意、漏れ、パッド交換の欄があるなら、それらは時刻の付いた出来事として読まれます。これらの用語も ICS が定めています。尿意切迫感は、突然起こり我慢しにくい強い尿意のこと、尿失禁は不随意に漏れることすべてです。1,10「咳をしたときに漏れた」「帰り道で強い尿意」という書き込みこそ、2度目に読み返すときのための行です。
最初に来る確認——抜けはないか
以上のどれよりも先に、医師は日誌がどれだけ埋まっているかを見ます。起きてから次に起きるまで埋まっている日が何日あるか、尿量の付いた排尿がいくつあるか、チェックだけがいくつあるか。丸ごと2日分ある日誌は読めます。散らばった行が5日分ある日誌は、やり直しの相談になります。医師が日誌に頼るのは、まさに記憶がここで当てにならないからです。ある研究では、尋ねられた女性の半数が、自分の日誌と比べて日中の回数を多く見積もっていました。9 当サイトのテンプレートは最終ページに「記録した日数」の欄があり、アプリが記録した日数を数えているのも同じ理由です。
ここに基準値を書かない理由
2つあります。1つめ。検証された唯一の日誌というものは存在せず、医療機関ごとに用紙も、1日の区切り方も、夜の定義も違います。11,12 ある用紙の数字は、別の用紙にそのままは移りません。2つめ、そしてこちらが大きいのですが、日誌のどの数字も人に照らして読まれます。年齢、水分、薬、睡眠、ほかの病気。ある人では取り立てて問題のない回数が、別の人では決め手になります。「正常値」の表を載せることは、そのために作られていない道具で自分を採点するよう勧めるのと同じです。日誌は記録です。読むことが、診察です。
持っていくとき
すべてのページを持っていき、どの日が丸ごと埋まっているかを伝えてください。アプリを使ったなら、レポートを印刷するか、電話ですぐ出せるようにしておきます。残りは排尿日誌のつけ方にあります。何を記録するか、よくある間違い、そしてうまくいかなかった日をどうするか。


