夜間頻尿の日誌は、夜をきちんと記録した普通の排尿日誌です。夜に起きるからと日誌をつけるよう言われたのなら、夜こそ日誌のいちばん大切な部分であり、同時にいちばん記録のくずれやすい部分でもあります。半分眠ったまま、暗がりで、計量カップなど持ちたくない時間です。この記事は、いちばん少ない手間で夜を正しく残すための話です。何回なら多すぎるかは書きません。それは日誌を指示した医師の領分です。
何が夜の排尿にあたるか
International Continence Society は夜間頻尿を、排尿のために夜に目を覚ますことと定義しています。それぞれの排尿の前後に睡眠があります。1,2 日誌はこの定義を2つの時刻に置き換えます。眠るつもりで床についた時刻と、その日のために起きた時刻です。そのあいだにあるものがすべて夜です。
どの用紙もこの2つの時刻を尋ねるのはそのためです。NHS の用紙では時刻欄に BED と WOKE を書きます。8 BAUS の用紙はその日の列を横切る2本の線を求めます。9 当サイトの印刷用テンプレートには各ページの上にそれぞれの記入欄があり、チェックする夜間の欄があります。アプリは22:00から07:00という決まった時間帯で夜の回数を数え、そのことをレポートに書きます。あなたの夜が別の時計で動いているなら、本当の就寝と起床の時刻をメモに書くか、紙の用紙を使ってください。医師に必要なのはあなたの夜であって、既定の夜ではありません。
口で伝えるのではなく日誌を書く理由
ガイドラインはここでは珍しくはっきりしています。European Association of Urology は男性の尿の症状を評価するために3日以上の排尿日誌を勧めており、「とくに夜間頻尿では」と添えています。日誌があってはじめて、医師は夜に起きる原因をいくつかに切り分けられるからです。3 夜間頻尿についてのあるシステマティックレビューは、頻度・尿量記録のような客観的な道具が十分に使われておらず、そのぶん評価が損なわれていると指摘しました。4 記憶は昼よりも夜のほうが当てになりますが、10 回数を覚えていることと、時刻と尿量のある記録とは別物です。そして情報の大半は尿量のほうにあります。
朝いちばんの排尿
起きたあとの排尿は夜の1回ではありません。すでに起きていたからです。1,2 けれどもそのとき出る尿は夜のあいだにつくられたもので、ICS の定義ではその量は夜間尿量に加えられます。1 紙なら、「起床」の時刻のすぐ下の行に、計ったのであれば尿量とともに書いてください。あなたが計算する必要はありません。計算するのは医師です。だからこそ、この最初の1回は計量カップを出す値打ちがあります。
夜の排尿ごとに書くこと
- 時刻。 何よりも先に時計を見てください。朝になって思い出せないときは、いちばんありそうな時刻を書き、メモに「およそ」と添えます。
- 尿量、計れるなら。 寝る前に便座の下に置いた採尿容器なら、何も持たずに受けられます。どうしてもなら読み取りは朝でかまいませんが、時刻はその場で書いてください。6,7
- 計れなかったときはチェック。 チェックだけの夜の排尿も、1回として数えられます。
- いつもと違うときはメモ。「どうせ起きていた」「強い尿意で目が覚めた」「間に合わず漏れた」、痛み。医師はこうした行を読みます。
医師が夜から計算すること
あなたの時刻と尿量から、夜にどれだけの尿がつくられたか、それが24時間の何割にあたるか、最初の排尿までどれだけ眠れたかが出ます。1,2,5 2つの時刻と朝いちばんの尿量がこれほど大切なのはそのためです。それがなければ夜の排尿はただの回数になり、回数こそ日誌が改めるはずのものでした。これらの値にどのしきい値を当てるかは年齢とそのほかの経過によって変わり、医師の領分です。
夜間頻尿の日誌は何晩分必要か
最低3晩です。EAU の推奨でも、ほとんどの医療機関の用紙でもそうです。3,8,9 晩の数が多いほど、夜ごとに揺れるパターンをよりよく捉えられます。夜間頻尿が主題のときは1週間もよくあります。いくつであっても、それぞれの夜は完全であるべきです。就寝時刻、すべての排尿、起床時刻。推奨の中身は排尿日誌は何日分あれば足りるかで詳しく扱っています。
日誌のために夜の過ごし方を変えない
ふだん9時にお茶を飲むなら、9時にお茶を飲んでください。いつになく飲み物を控えた夜につけた日誌は、あなたが実際には送っていない生活を医師に見せ、診察は違う絵から始まります。夜の飲み物は時刻と量とともに記録してください。夜の飲み方と夜の排尿がどうつながるかは、日誌がそのためにある事柄のひとつです。
楽にするために
寝る前に採尿容器を置き、ペンを用紙の上に置いておきます。小さな明かりをつけたままにします。用紙がトイレのそばになくても、電話はそこにあります。ロック画面ウィジェットと Apple Watch アプリなら、何も解除せずに2タップで1回を記録でき、時刻は自動で残ります。どれを使うにしても、きまりは同じです。先に時刻、次に尿量、そして行を飛ばさないこと。


